80years Development for 21st Century Reproduction

アナログ再生に情熱を捧げ続ける(London) Deccaの魂が宿る。独創的な「V/L」メカニズムが奏でる至宝のアナログサウンド。


19世紀に創業したDecca社(London)は第1次世界大戦(1914-1918) 時にポータブル・グラモフォン(蓄音機)を開発し、初めて音楽産業に参入して以来、英国を代表する老舗オーディオ、及びレコード会社として、世界の音楽産業に多大なる影響を与えてきました。

 

第2時世界大戦前には、当時の英国政府の依頼で潜水艦を探知するソナーの開発を手掛け、その技術は、ffrr ( Full Frequency Range Recording) と呼ばれるハイファイ録音技術の開発に活かされます。


1958年には、さらにはそこから発展した ffss ( Full Frequency Stereo Sound ) ステレオ録音技術を引っ提げてステレオレコードの発売を開始し、”ステレオと言えばロンドン”と呼ばれるほどに優秀な高音質ステレオ録音レコードを世に数多く送り出しました。


また、世界で初めてレコードを生産する工程において「ハーフ・スピード・カッティング」を行う等、高音質に対する抜きん出た情熱や技術開発は、全世界のレコード界、及び音楽産業の歴史を塗り替え、人々に音楽が奏でる素晴らしい芸術性や楽しさを届けてきました。

 

これらのステレオ録音技術の開発に伴い、(London)Decca は新しいカートリッジを開発します。

一般的なカートリッジには装着されるカンチレバーを持たず、V/L(ヴァーティカル/ ラテラル)発電機構と呼ばれる垂直方向と水平方向の針先の動きを異なる発電形態で行うという画期的なシステムは、以後(London)Decca のアイデンティティーとも呼べき独自のテクノロジーとして世界に浸透し、他とは一線を画する、立ち上がりが早く、ダイレクトでダイナミックなサウンドで熱狂的なファンを獲得して行きます。

 

1987年(London)Decca のエンジニアである「ジョン・ライト」がライセンスを受け継ぎ、London Presence Audio としてカートリッジの生産を開始します。

1990年代に入るとジョン・ライトが新たにデザインしたNew モデル「Jubilee」、またその後もフラグシップモデル「Reference」を開発し、更に素晴らしくダイナミックなアナログサウンドに磨きをかけ続けています。

 

加えて、各モデルに「モノラル」ヴァージョンとSP盤(シェラック盤)用 の「78」ヴァージョンをラインナップに加え、様々なレコードを最適なヴァージョンで心地よく楽しめるよう配慮されています。

正にアナログ通を自負するファンには、見逃すことの出来ない高いポテンシャルを持つカートリッジと言えるでしょう。

 

アナログ音楽再生芸術の黎明期から、常に先進的で意欲的な製品を世に問うてきた英国のプライドとダンディズムが息づくようなアナログ・サウンドが、今、貴方のアナログシステムのグレードをさらなる高みへと昇華してくれることでしょう。

 

鮮烈でライブ感溢れる、この栄光のブリティッシュ・サウンドをお楽しみ下さい。

 

 


Presence Audio Products

       Maroon         Super Gold            Jubilee          Reference


V/L(ヴァーティカル/ラテラル)方式のパイオニア

Presence Audio (London) V/L カートリッジ

 

Presence Audio(London)の独創的なカートリッジは、どこが他のカートリッジと異なるのでしょうか?それはムーヴィング・マグネット(MM)でも無ければ、ムーヴィング・コイル(MC)のメカニズムとも違います。

軽く、細く、短いスタイラス(針)とアーマチュア(電機子)と呼ばれる磁気的にアクティブなメタル箔ベアリングによって構成された発電方式は、MMやMCカートリッジと比較してムービングマスを小さくすることに成功しています。

ムービングマス(振動する部位の質量)を小さくすることは、その部位の持つ慣性力やジャダー(揺り返し)、あるいは不要共振を抑え、レコードの音溝に刻まれた音楽信号を出力する時の忠実度が高まることを意味するのです。

 

カートリッジは2ペアのマグネットと3つのコイルを装備しています。

針の真上に配置されたアーマチュアの垂直方向の動きに対して2つの「垂直/バーティカル」コイルがあり、そのポールピースに付けられたマグネットにより発電する垂直方向発電セクションと、アーマチェアの水平方向の動きに対して1つの「水平/ラテラル」コイルがあり、その左右に設置されたマグネットで発電する水平方向発電セクションが1つのボディーの中に同居しています。

 

ダイヤモンドチップが先端に取付けられた、わずか数ミクロンの厚さの鉄製アーマチェアはマグネットとコイルの内側に設置され、これでモーターの構造が出来上がります。

 

そしてムービングマスを極限まで減らすためにカンチレバーを排除。

一般的なカートリッジはカンチレバーの先端にスタイラス(針)が取付けられ、逆側の先端部分にマグネットやコイルが取付けられます。

通常はカンチレバーのやや後方側に支点となるダンパーが設けられ、この支点を中心にカンチレバーが「シーソー」のような動きをして、針先が捉えた音溝の波動をカンチレバーの反対側先端部分のコイルやマグネットに伝えます。

 

しかし、この支点となるダンパーの多くがカンチレバー全体の長さの後方寄りに設置されることが原因で、音溝から針先を通して得られた大きな波動エネルギーが、支点と作用点の関係でマグネットやコイル側に伝わる時には小さい動きに抑えこまれてしまいがちです。

さらには、一般的にフレキシブルな動きに対応するために、この支点部分にはラバータイプのダンパー材が使用されることが多く、これによっても波動の動きが吸収され、結果、発電するための動きが抑えこまれ、音のダイナミクスと綺麗なアタックが失われがちになるのです。


Presence Audio のカートリッジは、これらの音溝に刻まれた波動エネルギーを抽出する際に妨げとなる様々な要因を取り除くために、スタイラスのわずか1mm上部に設けられたマグネットの中央に配置されたアーマチュア(電機子)をスタイラスが直接振動させて発電しています。

 

これらの結果、まさにレコードのグルーブから、ほとんど針以外を介在させずに、最もダイレクトな方法で音楽信号を発電、出力するメカニズムを完成させています。

「これでないと満足できない!」と言われるほど、世界中のアナログファンに愛され続けるカートリッジはそれほど多くはありません。

 

また、新たにラインナップに加わった「モノラル」ヴァージョンは、モノラルレコード盤が左右方向に変調を行う「横波変調録音方式」によって録音されているために、垂直方向発電用のコイルを無くし、水平方向だけの発電に特化した仕様となっています。

鮮烈で、濁りのない、そして力強く美しいモノラルサウンドがご堪能頂けることでしょう。

 

さらにはシェラック盤専用に「78」ヴァージョンが加わり、SP盤の鮮烈なダイレクトカッティングのサウンドを、さらに生々しい響きでお楽しみ頂けることでしょう。

 

まさにスーパーダイレクトでリアルなライブパフォーマンスのような至宝の音楽をお楽しみ下さい。